「思うように課題が解決しない」「解決策が新たな課題の火種になった」…
事業や活動を進めていく中で、課題解決のために打った手が当初の想定とは異なる方向に進んでいくことがあります。そんなとき私たちは「なぜその解決策を取るに至ったか」まで遡ります。解決策がうまくいかない場合、解決策自体の手法や進め方に問題があることは少なく、解決策を決めるプロセスや考え方に原因があることがほとんどです。そもそもの考え方や方向性が意図したものではないため、導かれる解決策も意図しないものになるのです。
解決策ばかりに目を向けると短期的には状況は好転するかもしれませんが、小手先ばかりの対応が問題の先送りとなり、いつかツケを払う事態を招くことを何よりも懸念しています。課題や問題を本質的に解決することを目指したときに、このいわば「問いの再構築」は避けて通ることはできません。本質的な課題解決のために、私たちは「問いの再構築」を徹底的に行います。
私たちは、成果やゴールに至るプロセスに何よりも寄り添います。世の中には様々な理論や考え方、手法が存在しますが、何よりもそれらが「自分自身にとっていかに使い物にできるか」が重要です。素晴らしいスキルや理論を持っていても、使いこなせなければ効果的な成果は得られません。さらには、身についたスキルや理論が自分に合わない場合、結果的にそのスキルや理論に振り回されることになりかねません。ご自身が間違っているわけでも、理論やスキルが悪いわけでもないのにうまくいかない、自分自身とスキルや理論のミスマッチングが様々な場面で起こっています。
私たちは、有効なスキルや理論を「一人ひとりに合ったカタチにカスタマイズすること」にエネルギーを注ぎます。お一人お一人の特性や能力と向き合い、最も適したプロセスや方法で歩みを進められることをサポートします。自分自身の能力を最大限に発揮し、目標を実現するためには、それが最短距離であると私たちは考えています。
プロセスを自分自身にフィットさせていく過程の中で、私たちは「レベル感」と「サイズ感」に注目しています。「レベル感」とは物事を質的な観点で見たときの段階の差異(深さ)であり、「サイズ感」とは物事を量的な観点で見たときの段階の差異(広さ)です。自分自身にうまくフィットしないときや行った方法や理論がうまくハマらないときは、「レベル感」と「サイズ感」の想定が合っていないからであると判断します。この「レベル感」と「サイズ感」のズレると、目標に対してピントがズレることになります。そのため、目標がぼやけた状態で行動することになるので、最終的に結果や成果のズレにつながってしまいます。
私たちは常にその小さなズレに目を光らせています。言葉にならない感覚を丁寧に紐解き、違和感の本質を見極め、目標とプロセスがボヤけず見える一点を探っていきます。一見えないの課題に向き合うことは見遠回りに見えますが、実はあらゆる課題解決を効率的に進める最初の一歩であると考えています。
経済成長が著しい時代は、持てるものから持てないものへの利益の還元(いわゆるノブレス・オブ・リージュ)が「福祉」の基本的な考え方でした。しかしながら、多様性の時代である今日では、その考え方は大きく様変わりしています。「福祉」は社会を支える土台であり、福祉を基盤として教育や産業を考えることが豊かな社会をつくることにつながると考えられるようになりました。これまで「弱者の支援」の意味合いの強かった福祉は「基本的な社会のあり方を決める要素」へとシフトしています。現代において、福祉は時代の最先端であり、福祉の充実がこれからの社会の充実へと直結します。
時代の最先端である福祉を担う人材の育成は、社会的に非常に意義のある取り組みです。私たちは、福祉分野の人材育成にスポットライトを当て、多様性の時代・複雑性の時代を支える人材を社会に輩出していきます。「福祉を通して組織が変わる」「福祉を通して社会が変わる」社会のベースとなる福祉の育成に力を注いでいます。
複雑性の時代を背景に、トップダウン型の組織構造はいよいよ様々な場面で限界を迎えています。議論を尽くして行った意志決定も状況が変化すると、瞬く間に意志決定のプロセスに疑義が生じます。修正の意志決定が更なる混乱を招き、後手後手の対応を取らざるを得ません。意志決定の瞬発力は、これからの時代の生命線になりつつあります。目の前の課題に加え、現場で意志決定できる人材や組織体制の構築が、組織が取り組むべき課題として近づいてきています。
私たちは、これからの時代に求められる「正解のない状況の中で答えを出せる組織体制や人材の育成」に挑戦しています。この自律型組織へ歩みやプロセスは、組織によって異なり、1つとして同じものはありません。正解がない状況の中で答えを導き出すためのプロセスにも、やはり正解はないのです。私たちは、この課題に向き合う勇気ある決断をされたみなさんとともに、終わりのない旅をともに歩み、ともに愉しみ、シフトチェンジをお手伝いします。
プロジェクトマネジメントと呼ばれるの多くのアクションやスキルは「タスク管理」に集約されます。プロジェクトをいかに効率よく、いかに問題なく進められるかに主眼が置かれ、いかに問題を発生させない運営を維持できるかが、プロジェクトマネジメントの焦点です。しかし、高いマネジメントの精度を誇っても、プロジェクトが円滑に進められることは稀であり、すべての関係者にとって納得感の得られるプロジェクトになることは多くありません。
なぜならば、プロジェクトに関わっているのは「人」だからです。機械であれば、想定したスケジュール通りにコントロールされ、問題が起こったとしてもパーツを取り替えることで処理されますが、「人」の場合は必ずしも想定通りに進められるとは限らず、また入れ替えによる軋轢も生じます。「人」が中心となるプロジェクトには、心理的なアプローチが必要不可欠です。私たちは、心理的アプローチを中心に、関係者がモチベーティブに関われるプロジェクト運営を行います。
ビジョン経営、パーパス経営という言葉が現れて久しくなりました。組織や個人においても、新たにビジョンやパーパスをつくったり、これまであったものを見直されたりしています。ビジョンやパーパスの策定には、多くのエネルギーと時間を要し、強い意志が必要です。策定は歴史に残る一大イベントであり、新しい一歩を踏み出す上でふさわしい取り組みであると言えます。
ところが残念なことに、せっかくエネルギーと時間をかけてつくったビジョンやパーパスが、そのままになっている状態が散見されます。ビジョンやパーパスは行動や意志決定の指針となる一方、時間の経過とともに更新される必要があります。時代や環境の変化とともに、個人や組織の成長とともに定期的に見直し、ピントの合ったビジョンやパーパスに進化させる必要があります。
私たちは、策定はもちろんですが更新によりエネルギーを傾け、ビジョンやパーパスの進化を通して、個人や組織が進化するお手伝いをしています。